専門医試験 -画像・エコー所見-


後方エコー
若年者の線維腺腫   増強
中高年の線維腺腫   減弱
葉状腫瘍       増強


増強  嚢胞、線維腺腫、乳管内乳頭腫、葉状腫瘍
            
充実腺管癌、粘液癌、髄様癌、乳頭癌 扁平上皮癌、悪性リンパ腫

不変  線維腺腫、硬化性腺症、脂肪腫
            乳頭腺管癌、管状癌

減衰  陳旧性線維腺腫、濃縮嚢胞、瘢痕、硬化性腺症、シリコン肉芽腫、脂肪壊死
            硬癌、浸潤性小葉癌

内部エコー    良性             悪性
無      嚢胞         髄様癌 悪性リンパ腫
極低    硬化性腺症         髄様癌 悪性リンパ腫、硬癌、充実腺管
低    線維腺腫 乳頭腫                 乳頭腺管癌
等    線維腺腫 乳頭腫                  乳頭腺管癌 粘液癌
高    脂肪腫、脂肪織炎                   粘液癌

 

エコー所見
充実腺管癌    限局した低エコー腫瘤

扁平上皮癌    嚢胞性腫瘤
炎症性偽腫瘍 多角形の低エコー腫瘤
髄様癌      無・極低エコー 予後良好

分葉状で境界明瞭な低エコー腫瘤。 後方エコーの増強を認める。
造影MRIて;リング状のenhancementを認める。 Rapid-plateauもしくはwash outを示す造影パターン。 充実腺管癌と類似の像を呈することが多い。

乳管内乳頭腫
充実部は乳頭状で有茎性~広基性、壁から急峻に隆起する。

乳管内乳癌
充実部は壁をはうように広がるか、広基性の乳頭状隆起

粘液がん (mucinous carcinoma)
マンモグラフィでは円形、楕円形あるいは軽度分葉状で比較的境界明瞭な腫瘤として見られることが多い。混合型では腫瘤像は境界不明瞭や、スピキュラを伴うことも多い。随伴する石灰化を認めることもあり、腫瘍外側の石灰化は間質への浸潤や乳管内進展を示している場合もある。超音波検査において形状は、比較的境界明瞭な腫瘤として認められることが多い。内部エコーは全体としては低エコーですが、高エコーの部分がびまん性に見られることが特徴的です。これは、がん巣が粘液内に比較的均一に散在し、各々の細かな反射をとらえて高エコーとなるためです。また、背景が粘液なので、腫瘍を通過する超音波も多く、後方エコーが増強し側方陰影も認めることが多い。混合型は、エコーレベルの異なった2 つの成分として描出され、境界も不明瞭となることが多い。MRI では粘液を反映してT2 強調像で著名な高信号を呈する。

 

超音波
距離分解能は超音波の進行方向の分解能で、周波数が高いほど増す。周波数が高いと減衰が強いので、腹部超音波検査に用いられる超音波診断装置の周波数は2-5MHz であるが、乳房のように浅いところに存在する臓器を観察するには10MHz 前後を用いることが出来る。
音波の周波数が高い (波長が短い) ほど解像度は良くなり、距離分解能が向上する。しかし、生体による吸収が大きいので、透過性が低下し、深部臓器の映像化は困難となる。

サイドローブ(Side Lobe
もともと超音波は指向性(ある1方向に向かうこと)をもっておりこれをメインローブというが、これ以外にそれより一定の角度をなした外側方向に、サイドローブとよばれる弱い波が発射される。通常の検査においては、臓器からの反射が強いために表示画像の中で問題になることはあまりないが、内部が無エコーの胆嚢・膀胱などでは、消化管などから反射したサイドローブからの信号が胆嚢にかさなり、あたかも内部にデブリー様のエコーがあるかのごとく描出される。

乳腺嚢胞
通常内部エコーは無エコーで後方エコーは増強する。内溶液の粘稠度の高いものでは、内部エコーは低エコーで描出され、後方エコーは認められないか、減衰する。境界は明瞭、辺縁は平滑に観察され、側方エコーも観察される事が多い。

浸潤性微小乳頭癌 後方エコーは増強
炎症性偽腫瘍   多角形の低エコー腫瘤
炎症性乳癌       乳房の広範囲の炎症に伴い、皮膚の著明な肥厚とエコーレベルの低下が認められ、脂肪組織はエコーレベルが上昇する。