専門医試験 -解剖-


 乳房は、皮膚、脂肪組織、乳腺組織とそれらを支える結合組織からなり、外側から、皮膚、浅在筋膜浅層、皮下脂肪組織、乳腺、乳腺後脂肪組織、浅在筋膜深層、大胸筋が存在する。乳腺はクーパー靭帯によってテント状に吊り上げられる状態になっていて、クーパー靭帯は浅在筋膜浅~深層に連続している。
乳腺の最小単位は腺胞で、この腺胞が集まっ腺房形成し、腺房が集まって乳腺小葉、乳腺小葉が集まって乳腺葉を形成する。成人女性の乳腺には、15~20 の乳腺葉から形成され、それぞれの乳腺葉はそれぞれの乳管を持ち、乳管洞を形成して乳頭に連続する。
乳管には、最終出口の乳頭の直前で線胞から分泌される分泌物を貯留する膨らみがあり、ここを乳管洞という。

 

 

正常乳腺におけるホルモン受容体の陽性率は1015
閉経前の正常乳管上皮細胞は約30%がER 陽性細胞
乳房は前胸壁の第2-6肋骨の領域にある。
乳房堤靭帯は乳房の皮下真皮層と浅胸筋深葉との間に張っている。
胸骨傍リンパ節の多くは第1-3肋間に存在する。
エストロゲンは乳管と間質を増加、プロゲステロンは小葉の発達、プロラクチンは乳汁の合成・分泌に働く

 

乳管上皮細胞        cytokeratin 7, 8, 18, 19
筋上皮細胞         p63, α-SMA, CD10, CK5/6, CK14, CK17, S-100
血管内皮細胞      factor VIII関連抗原,CD31
リンパ管内皮細胞      D2-40
基底膜         type IV型コラーゲン(構成する主成分)

 

発現・存在部位
CA15-3  
高分子多形性ムコ蛋白 muc-1 細胞質・細胞膜

p53       遺伝子
ER・PgR   核
HER2     細胞膜
EMA     細胞質・細胞膜

 

解剖02 解剖01
漢方整体院さんより引用

 

腋窩は4つの壁(前壁・後壁・外側壁・内側壁)で囲まれた空間

  前壁大胸筋 小胸筋
  後壁広背筋 ・ 大円筋・肩甲下筋
外側壁烏口腕筋 ・ 上腕二頭筋
内側壁前鋸筋
  底: 腋窩筋膜

 

外側胸筋神経
・支配:大胸筋、小胸筋
・走行:外側胸筋神経は腕神経叢の外側神経束から起こる。腋窩動静脈を横切り、大胸筋・小胸筋に分布する。内側胸筋神経に合する線維を出す。

内側胸筋神経
腕神経叢(C8~Th1)前枝から出て中・神経幹を通って前方に走行する神経で、内側神経束を通り、大胸筋胸筋肋骨部と小胸筋に分布し、停止する。
外側胸筋神経と合わせて胸筋神経といったりもする。

肋間上腕神経 Intercostobrachial nerve
第2(しばしば第3も)肋間神経の外側皮枝で、内側上腕皮神経と交通して腋窩および上腕の皮膚に分布する。

胸筋神経 腕神経叢に由来する。
上胸筋神経
小胸筋の上内側部で鎖骨胸筋筋膜を貫いた後、大胸筋鎖骨部および胸肋部の上半分に分布する。

中間胸筋神経
小胸筋に筋枝を与えた後にそれを貫通し、大胸筋胸肋部下半分に分布するが比較的細い。
内側神経束(C8~Th1)の分岐である。

下胸筋神経
小胸筋の下外側部において鳥口腋窩筋膜を貫いた後に、大胸筋腹部に分布する。
中・下胸筋神経を損傷すると大胸筋の下外側が萎縮する。

腕神経叢鎖骨上枝
肩甲背神経(C4~C6)、肩甲上神経(C5)、長胸神経(C5~C7)、鎖骨下筋神経(C5)

腕神経叢鎖骨下枝
胸背神経(C5~C8)外側胸筋神経(C5~C7)内側胸筋神経(C7~Th1)肩甲下神経(C5~C7)
外側上腕皮神経 内側上腕皮神経 外側前腕皮神経 内側前腕皮神経

 

翼状肩甲
腕を挙上する時に肩甲骨の内側縁が浮き上がってしまう。
前鋸筋が麻痺すると、肩甲骨の内側縁が浮き上がって翼状肩甲骨となり、腕を前方へ挙上できなくなる。
原因 長胸神経(前鋸筋支配)麻痺  腕神経叢の第5、第6、第7頸神経(C5-7)から起こり、前鋸筋を支配する神経である。

 

乳腺の発生
4週目 乳腺堤mammary crest, mammary ridgeが外胚葉性表皮の肥厚から生じ、胸部領域にのみ存続し他の部位は退化消失。(残ると副乳を生じる)