-病態-
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線維腺腫
乳腺線維腺腫のような上皮と間質細胞の両方が同調性に増殖する疾患では、どの細胞成分が腫瘍性増殖(クローン性増殖)の主体であるかが問われる。
遺伝子再構成などの結果では乳管上皮成分は多クローン性、間質細胞が単クローン性という研究結果が報告されている。今後の研究動向に注目する必要がある。
女性化乳房症
甲状腺機能亢進症、肝硬変のような女性ホルモン代謝異常、慢性腎不全などの随伴やジギタリス、降圧利尿剤、前立腺治療、抗潰瘍薬、抗精神薬などの薬剤性のものもある。
乳管内乳頭腫
乳管内に認められる良性乳腺腫瘍で、血管結合組織を軸とした上皮細胞と筋上皮細胞の増殖である。乳頭に近い太い乳管に生ずる中心性乳頭腫(central papilloma)と小葉に起源のある末梢性乳頭腫(peripheral papilloma)に大別される。
男性乳癌
発生頻度は、全乳がんの1%前後。発症年齢は女性の乳がんと比べて約10 歳ほど高齢で50-70歳代の発症が特徴的。ホルモン環境についてはER陽性症例が80%以上を占めており、女性乳がんと比較してホルモン依存性が高い。
アポクリン化生
乳腺組織の細胞がアポクリン腺の細胞のように変化することを「アポクリン化生」と言い、乳腺症でよく見られる変化の一つ。
アポクリン化生細胞
アポクリン汗腺上皮に類似した好酸性の細胞質を有する立方状の細胞。良性では乳管腺腫や乳管内乳頭腫、乳腺症などに、悪性ではアポクリン癌にみられる。
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