乳がん診療日記

今更ながら、乳腺外科医を志した時のお話

5年前に形成外科専門医を取得した際、何の専門家を目指そうかな?と悩みました。
前々から乳房再建に興味があったので、一般外科医の同級生に相談したら
『外科医よりも器用なハズなんだから、形成外科医が乳がん手術をやればいいんじゃない?』
こんなアドバイスをもらった訳です。

まさに、これが乳腺外科医を目指す原点となりました。
同級生の彼には本当に感謝しています。
どうでもいい話ですが、彼の奥さんは、私の中・高の同級生。

良くも悪くも、乳房再建は乳腺外科医からの下請けです。
言い方が悪くなりますが、とりあえず取ったから、後宜しくであります。
どんな環境でも何とかするのが形成外科医の仕事ですが・・・

乳腺外科医と形成外科医との狭間にいる私でさえ
そして根治性と整容性は常に対等であって欲しいと思う私でさえ
やっぱり命のかかった根治性を優先してしまう傾向にあります。

乳腺外科医は乳がんを治すことにこだわりますから
どうしても、根治性がまず第一となります。

いや、でもやっぱ違う、乳房再建(整容性)を見越して乳がん取らなきゃ。
取ったあと、なんとかするのは順序が逆だろうと思う訳です。

乳がん治療のできる形成外科医、乳房再建のできる乳腺外科医
そんな外科医だからこそ、見えてくるものがあるハズ。

そう思って乳腺外科医を目指しました。
今年、悲願である乳腺専門医を取得しました。

これからが再スタートです。
乳腺専門医と形成外科専門医の狭間にて新しい概念を見出します。

ope

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