乳がん診療日記

約10年前に乳房切除をお受けになって、未だに乳房再建を自家組織にするかインプラントにするか
悩んでいらっしゃる患者さんにお会いしました。
っていうか、自家組織再建にしようと思ってたのに、インプラントもありかと悩ましたのは私かも(笑)

これからの10年より今までの10年の方が、乳房を必要としていたはず。
どうせ再建するのなら、早い方がいいようにも思うのだけど・・・
でも、乳房再建への思いは、人それぞれ。
思い立った時に治療を開始するのが一番よいのだと考えております。

その方は、自家組織再建に対する思い入れが今は大きいようです。
形成外科医だけの仕事であれば、自家組織再建をも担って差し上げたいと思うのですが
乳腺外科医としての仕事も大切にしたいので、私が担うということであればインプラント再建で
との私の姿勢をお示しさせて頂きました。

どちらにもメリット・デメリットがあるので、難しいです。
ただ、インスピレーションは大事だと思うので、やはりご自身が後悔しないように
選択するのが一番でしょう。

更に一年ぐらいかけて悩まれるそうです。
う~ん。 悩み過ぎて、もう10年経ってますやん。
えい!って背中を押してあげるのも、医師の仕事かなって思う時もあります。

ただ、乳がん治療の押し売りはするけど
乳房再建治療の押し売りはしない
これ私のポリシー

悩ましや悩ましや・・・

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